かんぽ、「ベテラン」AIが助っ人

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

働く人が減り、人手不足が深刻になる日本。

労働生産性を高めなければ、企業の成長はおぼつかない。

スポンサーリンク


膨大なデータから解答を導くAIの強みを、「みつける」「省く」「守る」の3分野で生かす企業を探った。 

以下「省く」のかんぽ生命の記事部分抜粋。

AIのもう一つの強みはヒトの手間を「省く」点にある。

かんぽ生命保険は保険金の支払業務にAIを使う。

かんぽが抱える入院や手術など保険金の請求件数は年間250万件あまりと大手生保のなかで断トツに多い。

支払い審査の現場では医学や法律の高度な知識を求められる場合があり、相応の実務経験が欠かせない。

全国津々浦々の難しい案件もベテランのノウハウを吸収したAIが助っ人になる。

がんの診断書をもとに審査する場合はどうだろう。

医師によってがんの表記は「悪性腫瘍」「悪性新生物」と様々で、日本語ではなくドイツ語で記す場合もある。

読みとるのも一苦労だ。

スポンサーリンク


長期の契約を交わす生命保険の審査では、様々な診断書と契約当時の約款を照合しなければならない。

複数回にわたり入院した場合は、病気の関連性など医学の知識も必要になる。

かんぽではIBMのAI「ワトソン」を介し、過去500万件の支払い実績から類似の事例を抽出。

ベテラン並みの知見がなくても、似た事例を探し出し対応する。

審査日数も短くなる見通しだ。ベテラン審査員が退職などで減っても負荷を軽減できる可能性がある。

銀行融資の現場では、AIを通じた審査も始まった。

ソフトバンクグループとみずほフィナンシャルグループが共同出資するJスコア(東京・港)。

年収や配偶者の有無、職業などの18項目を入力し、年収証明書などを画像でアップすれば最短30分で必要な資金を借りられる。

特徴は貸し出しの条件に将来性が盛り込まれている点だ。

将来に年収が高まる可能性があると判断されれば、有利な条件で借りることができる。

携帯電話の契約期間や支払い状況などの情報を参考に、ユーザーごとに信用力を表す「スコア」を算出。

ユーザーは事前に自分のスコアを確認し、金利や貸し出し上限などを確認できる。

(日経ヴェリタス 2018/01/14)

スポンサーリンク


関連記事

おすすめ記事

  1. 2017-6-2

    ビッグデータ専門家を争奪

    大量の情報を収集・分析する「ビッグデータ」の活用が、保険業界に広がってきた。 ドライブレコーダーの…
  2. 2017-3-21

    認知症 保険で備え

    ​8年後には、65歳以上の5人に1人が発症するとされる認知症。 認知症でない人に比べて介護費用がか…
  3. 2017-3-16

    イメージを変える

    「生命保険事業の姿を180度変える革新的なプロジェクトが始動した」 ・・・と語るのは、住友生命保険…
  4. 2018-2-8

    健康になると保険料一部還元、ひまわり生命

    損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険は4月に、健康になると保険料を一部還元する収入保障保険を発売する…
  5. 2017-7-7

    夏のボーナス1万円増 日生調査 人手不足を反映

    ​日本生命が6日発表した夏のボーナスに関する調査結果によると、平均支給額は51万5000円で、前年実…

新着記事をメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、記事更新をメールで受信できます。

2,667人の購読者に加わりましょう

おすすめの電子書籍

新着記事をメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、記事更新をメールで受信できます。

2,667人の購読者に加わりましょう

ページ上部へ戻る