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保険世界最大手の仏アクサグループの日本法人、アクサ生命保険はKDDIと業務提携し、両社の顧客データや通信技術を融合した新サービスを提供する。
病気の早期発見や健康増進を支援するほか、蓄積したデータを生かして多様な保険商品の開発につなげる。
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提携の第1弾として、年明けからアクサの契約者の一部を対象に、KDDIが手掛ける簡易血液検査サービスの無料提供を始める。
並行して保険とIT(情報技術)を組み合わせた「インシュアテック」と呼ばれる分野の共同研究に着手する。
アクサが持つ保険の知識と、KDDIの位置情報ビッグデータなどを組み合わせ、2019年にも新商品やサービスとして実用化を目指す。
地域ごとの健康診断受診率などのデータを詳細に蓄積し、予防や早期発見のサービスにつなげる。
医療ビッグデータの解析技術を整備し、引き受け基準の緩やかな保険商品の開発などもめざす。
KDDIは保険やエネルギーなどの非通信分野を新たな成長分野に掲げている。
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保険ではベンチャー企業のライフネット生命保険と資本・業務提携。
販売代理店として同社の保険を扱うほか、11月には25%まで出資を引き上げた。
大手とも提携しより多くの知見が得られると期待する。
アクサは1994年に仏アクサグループの日本法人として設立。
2000年に日本団体生命と統合した経緯から、国内では中小企業向けの保険に強みを持つ。
中小企業は大企業に比べ福利厚生が手薄な場合も多く、商品やサービスを開発し経営者や社員の健康を促す。
国内では、保険料抑制や引き受け基準の緩和に医療ビッグデータ分析を活用する動きが進む。
日本生命保険は17年、野村総合研究所やリクルートホールディングスと共同で新サービス開発に乗り出した。
第一生命保険も日立製作所など複数の企業・大学と組み、共同研究を進めている。
アクサ生命のリリース
(日本経済新聞 2017/12/25)
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