
日本生命保険が生体認証による本人確認サービスを導入することが23日、分かった。
早ければ7月にも投入する新しいスマートフォン向けアプリに、指紋や顔、声で契約者を識別する機能を搭載する。
インターネット上の保険手続きに生体認証が導入されるのは、国内ではこれが初めてとみられる。
生体認証の機能をもつ新アプリはまず、保険契約を担保に融資する「契約者貸し付け」サービスの提供から始める。
年間で約45万件(約15万人)の利用を見込む。
画面上で指紋か顔、声のいずれかの方法による認証を選べるようにする。
将来は配当金の引き出しや住所変更、勤務先変更など、さまざまな手続きにも対象を広げる方針。
最終的に年間約300万件の手続きがこちらに置き換わる可能性がある。
少子高齢化などを背景に、国内の生命保険市場は販売競争が一段と厳しさを増している。
日本生命は保険手続きで必ず必要となる契約者番号などの個人情報を控えておく煩わしさをなくすことで、他社との差別化を図りたい考え。
情報漏洩(ろうえい)やなりすましのリスクにも備え、セキュリティー対策も強化する。
(フジサンケイビジネスアイ 2018/04/24)