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AIG富士生命は、本年4月にFWDグループの100%子会社になったことを受け、9月1日、関係当局からの認可のもとに商号(社名)を「FWD富士生命保険株式会社」(以下:「FWD富士生命」)に変更したことを発表した。
FWDグループは、香港・マカオ、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポール、ベトナム、日本において、生命保険、医療保険、損害保険、及び従業員の福利厚生関連保険を提供している。
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デジタルテクノロジーを活用し、わかりやすい商品を提供することで、これまでにない顧客体験の創出に注力している。
こうした顧客目線のアプローチを通じて、FWDグループビジョンである「人々が抱く“保険”に対する感じ方・考え方を刷新すること。」を実現しアジア全域を代表する保険会社になることを目指している。
今後の事業戦略については、事業目標として2021年のANP490億円達成を目指すとしている。
また、最重要視する指標としてバリュー・オブ・ビジネス(新契約から生まれる将来の価値)について、今年の目標200億円弱を5年後には400億円に設定した。
FWDの強みを活かし、先進的なテクノロジーを活用、シンプルで分かりやすい商品・サービスの提供、これまでにない顧客体験の創出と言う独自性を出すことで、成長スピードを速め、事業目標達成を確実にしていくとした。
成長スピードを加速させるために、顧客層の拡大、年間4商品の開発、新規チャネルの開発を定めている。
事業目標達成のために、バランスに留意しながら量と質の両面を追及していく。
量を達成する戦略は、法人向け市場での販売量を増やすこと、主力商品である「生活障害定期保険」の新たな商品開発を急務としている。
質の向上に向けては、個人向け市場で存在感を出していき、「収入保障保険」「重大疾病保障保険」「外貨建終身保険」に対するニーズは強いと考えている。
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また、今まで十分提供できなかった商品もFWDグループのサポートによりシステム開発を強化し、新商品開発・販売体制を構築する計画としている。
また、FWD各国で成功しているテクノロジーを活かしたダイレクトチャネルも強化していく。
特にソーシャルメディア活用により、お客さまに新しい顧客体験を実現していく。
社名変更に合わせた当面の施策としては、「生活障害定期保険」のコミュッション、キャッシュバリューの改定や保険設計書システム刷新、引受基準見直しの早期実現を考えている。
事業戦略を成果に結びつける取組みとして
①AIGからFWDへの移行を推進するインテグレーションプログラム、このプログラムもとでオペレーションや各種規制をFWD基準に移行していく。
②デジタルトランスフォーメーションプログラム、これはマーケットが求める商品・サービスをリリースするための体制、システム構築を目的に組成したプログラムで、それぞれ5年間で約70億円を見込んでいる旨を明らかにした。
(日経ビジネス 2017/09/28)
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