
生命保険業界で、健康を後押しする健康増進型保険が広がりを見せている。
当社も、健康であれば保険料を最大30%割引く健康増進保険を発売した。
国の財政問題を背景に公的な社会保障が厳しくなる中、国民一人当たりの自助努力がますます求められている。
こうした中、私的保障として生保業界で、健康増進型保険の役割も高まっていく。
健康増進型保険とは健康状態によって保険料が変動するタイプの保険。
従来は、契約時の健康状態に応じて加入時の保険料を割り引く優良体割引のタイプが多かった。
ただ、最近は特定ポイントと連動するものや、運動と組み合わせたものまで、多岐にわたる種類が開発されている。
当社の健康増進型保険は行動経済学の「損失回避」をベースに、保険料が毎年変動する仕組みを取り入れた。
はじめは健康体で保険料が割り引かれたとしても、その後、状態が悪化すれば保険料は上昇してしまう。
すると、契約者は損失を避けるために健康を意識するようになる。
契約時だけでなく、加入後も健康を維持するように働きかけるのが特徴だ。
このように、健康増進型保険は今や各社が目を向けている。この背景には、社会保障などをめぐる問題が関わっている。
(日刊工業新聞 2018/10/01)