
シニア世代をターゲットにした保険が相次ぎ登場している。
90歳まで契約できる医療保険や健康状態の告知が必要ない生命保険のほか、スポーツなど活発に取り組む「アクティブシニア」に向けた共済もある。
◆短期でも10万円
シニア向け保険は一般的に高齢層のニーズに合わせた保険商品で、高齢化や若年人口の減少を背景に保険各社が開発、販売に力を入れている。
明治安田生命保険が昨年12月に発売した「50歳からの終身医療保険」は、90歳まで契約できる。
けがや病気で入院した場合、日数に関係なく1回の給付金は10万円で、日帰り入院も対象になる。
医療保険は入院1日に付き一定額を給付されるタイプが多い。
ただ、最近は全般に入院日数が短くなる傾向にあるため、短い入院でも10万円受け取れることで医療費をカバーしやすくした。
◆葬儀費用として
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険の「新・誰でも終身」は40歳から75歳まで契約できる生命保険。
死亡保障を最大500万円と、一般的な生命保険に比べ低めに抑えた。
健康状態について告知なしで加入できる。
◆他人をけがさせたら
全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)が扱う「こくみん共済」のシニア傷害安心タイプは60歳から79歳まで加入できる。
スポーツやレジャーに積極的な人向けに、他人に損害を与えたときの保障を充実させた。
保険料に当たる掛け金は年齢に関わらず一律月2千円で、法律上の損害賠償責任を負ったとき最高1億円支払われる。
「自転車で人にけがをさせたり旅行中に物を壊したりした場合を想定している」(担当者)という。
朝日生命保険は契約者向けの「シニアにやさしいサービス」を約2年前から提供している。
契約者が認知症になったときなどを想定し、登録した家族向けにも契約内容の説明資料を送付。
要介護状態の人が保険金を請求する際には医療機関での診断書の取得を代行してもらえる。
担当者は「契約者が高齢化する中でアフターサービスに力を入れていく」と説明する。
(産経新聞 2018/03/23)