
国内の主な生命保険会社8社の2018年4~6月期決算が10日、出そろった。
売上高に相当する保険料等収入は5社が増収。
低金利下で各社が力を入れる外貨建て保険や経営者向け保険の競争が激化し明暗を分けた。
本業のもうけを示す基礎利益は5社が増益を確保。
日本生命保険は連結総資産で初めてかんぽ生命保険を上回った。
増収となったのは第一生命ホールディングス(HD)や明治安田生命保険など5社。
第一生命HDは外貨建ての一時払い終身保険や個人年金の販売が大幅に増え、前年同期比20%増の1兆2458億円だった。
一方、銀行窓口での外貨建て保険の販売などが伸び悩み、日生の連結保険料等収入は同1%減の1兆3369億円だった。
このほか、外貨建て保険を扱わない富国生命保険と、今夏に新商品販売を控えていた住友生命保険も減収だった。
基礎利益は低金利環境が続くなか、各社は引き続き外債や事業融資などに投資先を振り向けたことが寄与。
利息配当金収入が増え、5社が増益を確保し、明治安田は過去最高益を更新した。
第一生命HDは前年同期に比べ将来の保険金支払いに備えて積み増す準備金の戻し入れ益が減ったため減益だった。
(日本経済新聞 2018/08/11)