
東京海上日動火災保険は、シニア層に人気のある「認知症保険」に新たに参入する。
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険も新商品を発表した。
高齢化で市場の拡大が見込まれるこの分野に関しては一部の中堅生保が先行する一方、大手生保も関心を示しており、業界の注目が高まりつつある。
東京海上日動の新商品は、患者が徘徊(はいかい)し行方不明になった際の捜索費用などに備える。認知症と診断された人でも加入できる点が業界初。
ひまわり生命も業界初となる、認知症の前段階に当たるMCI(軽度認知障害)を保障対象にした商品を発表。いずれも販売は10月だ。
この分野では、太陽生命保険と朝日生命保険が他社に先駆けて2016年、認知症と診断されると給付金が出るタイプの保険を発売。
これまで38万件、8万件をそれぞれ売り上げ、主力商品となっている。
他社の商品と比べ、認知症のみに保障を絞った分、割安という。
相次ぐ新規参入の背景には、認知症患者が増加し、市場拡大が見込まれていることがある。12年に462万人だった認知症患者は25年に700万人となる見込みだ。
【主な認知症保険(会社名/商品名/主な特長)】
太陽生命保険/ひまわり認知症治療保険/持病があっても加入しやすい
朝日生命保険/あんしん介護 認知症保険/厚生労働省の公的基準に連動し支払い
東京海上日動火災保険/認知症あんしんプラン/認知症と診断されてからでも加入可
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険/リンククロス 笑顔をまもる認知症保険/認知症の前段階「MCI」(軽度認知障害)を保障対象に
(フジサンケイビジネスアイ 2018/07/30)