
日本生命保険・清水社長インタビュー記事。
早くから将来の社長と目されていたエースが満を持して登板した。
アクチュアリー(保険数理人)出身の社長は同社初だ。
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「筒井義信会長の方針を受け継ぎ、業界トップにこだわっていきたい。業界トップとは規模だけでなく、顧客や社会から最高の信任を得ることだ。高齢者への丁寧な対応や社会貢献活動を通じ、揺るぎないマーケットリーダーになる」
保険離れが進む若年層をどう開拓していくのか。
生命保険文化センターの調べによると、20年前は20代の保険加入率は7割だったが、現在は約5割だ。
この低下には強い課題意識を持っている。
「商品・チャンネルの充実が必要だ。若年層を含む幅広い層にアピールする新商品として、糖尿病など生活習慣病のリスクをカバーする保険『だい杖(じょう)ぶ』を発売した。六つの重い疾病にそれぞれ保険金を出るほか、臓器移植にも保険金を支払う。チャンネル開拓では、企業での新入社員向けセミナーなどを積極的に行い、若年層にアピールする」
将来の収益源として健康関連事業の拡大もテーマだ。
「糖尿病の予備軍が重症化しない予防プログラムを開発し実証実験を始めた。社員が対象となる実験で専用端末を使い、食事や運動と血糖値などの因果関係を分析。糖尿病重症化の予防につなげる」
趣味は演劇鑑賞で演出家・野田秀樹氏のファン。社長として営業職員を5万人をどう“演出”するか。手腕が注目される。
(日刊工業新聞 2018/04/10)