金融庁、ソニー生命に立ち入り検査

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ソニー生命保険の社員から架空の生命保険契約で現金をだまし取られる被害が相次ぎ、金融庁が同社に立ち入り検査に入っていることが5日、分かった。

業務の成果に応じて賃金が支払われる「完全歩合制」の給与形態が問題を招いた可能性があるとして、実態の把握に乗り出した。

スポンサーリンク

​被害は、顧客からの問い合わせで発覚し、ソニー生命が昨年7月に発表した。

それによると、香川県内で営業を担当していた元男性社員が平成21年9月~29年4月、6人の顧客に架空の保険の加入を呼び掛け、計1億3,521万円をだまし取った。

昨年9月には、広島県内の元男性社員が同様の手口で複数の顧客から現金数千万円をだまし取っていたことも判明。

金融庁は事態を重視。

昨年秋から検査官をソニー生命に派遣し、検査を行っている。



金融庁は「『完全歩合制』のため、(元社員が)契約の取れない月に現金をだまし取って補填していた可能性もある」とみており、給与形態に問題がなかったかどうかも調べている。

5月末までに検査を終え、問題があると判断した場合には業務改善命令を出す方針だ。

完全歩合制は、外資系生命保険会社でも採用されており、契約の件数や金額によって年数千万円を稼ぐ社員もいる。

ただ、成果給のために収入が安定しないことが不祥事の背景にある可能性もあるとみて、金融庁は保険業界全体の給与形態についても見極める方針。

固定給を手厚くする賃金体系に切り替え始めた国内大手生保と比較するなどして、保険業界全体の給与体系が適正か判断していく。

(産経新聞 2018/04/06)

スポンサーリンク


関連記事

おすすめ記事

  1. 2018-5-23

    iPS心臓治療 臨床承認 世界初筋肉細胞移植

    厚生労働省の再生医療等評価部会は16日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った心臓の筋肉細胞をシー…
  2. 2017-3-6

    生命保険顧客3人から計1億円搾取

    メットライフ生命は3日、東京都中央区の営業所「銀座中央エイジェンシーオフィス」の責任者だった元契約社…
  3. 2017-3-6

    1.生命保険活用のメリット

    なぜ生命保険で相続(税)対策を活用するのか考えて見ましょう。 ■ 相続を抱える人の3つの悩み …
  4. 2017-9-11

    日生アンケート、将来不安から増額傾向 ゆとり老後月35万円必要

    18日の敬老の日を前に、日本生命は8日、老後の生活に関する契約者へのアンケート結果を発表した。 将…
  5. 2018-6-7

    日生、SDGsファンドに50億円投資

    ​日本生命保険は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に関連した企業の株式で運用するファンドに50億…

新着記事をメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、記事更新をメールで受信できます。

2,667人の購読者に加わりましょう

おすすめの電子書籍

新着記事をメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、記事更新をメールで受信できます。

2,667人の購読者に加わりましょう

ページ上部へ戻る