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明治安田生命保険の根岸秋男社長(59)が毎日新聞のインタビューに応じ、健康診断(健診)の結果を毎年判定して、良好なら保険料の一部を返金する新たな生命保険商品を来年4月に発売する考えを明らかにした。
加入者の健康増進活動を後押しするとともに、毎年顧客に接することで、関係強化を図る考えだ。
長寿化が進む中、保険業界では病気や事故の事後的な保障だけでなく、予防を促す商品・サービスの投入が相次いでいる。
根岸社長は「毎年職員が健診結果を対面で伝える。寄り添ってお客様の意識が高まる効果は大きい」と狙いを説明。
明治安田がスポンサーを務めるJリーグの選手とのウオーキングイベントなども各地で実施し、健康増進を後押しする考えを示した。
また、体が不自由な保険加入者の自宅に社員が行って契約書類の代筆などを行うサービスを4月から始めたことを明らかにし、「高齢者対応を一過性のものにせず、会社の仕組みとして作っていきたい」と強調した。
2018年3月期の業績については外国債券運用益の増加などが貢献し、本業のもうけにあたる基礎利益が過去最高になるとの見通しを示した。
また、生保や信託銀行などの機関投資家が運用先企業の株主総会の議案への賛否を相次いで公表していることを受け、明治安田も今年の総会分から全議案について開示する方針を明らかにした。昨年は、一部議案のみの開示にとどまっていた。
(毎日新聞 2018/04/26)