
米保険会社メットライフは1日、日本の変額年金に関し内部統制上の重大な不備が発覚したと発表した。
同社は1カ月ほど前にも、年金事業で会計報告上の問題を明らかにしていた。
発表によると、同社は日本の変額年金事業に対する準備金が過剰だったとして、この一部を取り崩した。
この調整は顧客の支払いには影響せず、2017年通期の最終利益を2億6400万ドル(約280億円)押し上げた。
同社は届出で、米証券取引委員会(SEC)が調査中であることを明らかにした。
同社は昨年12月、一部の年金顧客と連絡が取れず、SECや州規制当局から調査を受けていることを明らかにしていた。
同社は、この問題のために準備金を積み増さなければならなかった。
また今年の1月には、この年金情報開示に関して内部統制上の重大な不備があったと発表していた。
今回の発表は、過去の合弁から引き継いだ変額年金に関するもので、現在はメットライフ・ホールディングスの下にある。
余剰準備金はプラスにみえるかもしれないが、規制当局は保険会社が業績が厳しいときに取り崩すための資金を蓄積するなど、特定目的を満たす積み立てを行わないよう確認を行っている。
(フジサンケイビジネスアイ 2018/03/05)
スポンサーリンク