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NTTとNTTデータは16日、糖尿病など生活習慣病の発症リスクを人工知能で予測するシステムを開発した。
生命保険会社が用意する健康診断データを分析し、糖尿病、高血圧症、脂質異常症の発症リスクを予測する。
システムの実証実験プログラムに参加する生命保険会社を6月まで募り、7~9月に実験する。大手生保の1社が利用を決めている。
有効性を検証し、2019年1月にも事業化を目指す。
システムをクラウド経由で提供するサービスなどを開発する。
10万人の最長6年分の健康診断データでテストしたところ、数年先の糖尿病リスクを予測する精度は90%に達した。
生保各社は生活習慣病などの治療に対応する医療保険の販売に力を入れている。
生命保険協会によると、新規契約数では4年連続で死亡保険などほかの商品を上回る。
医療保険では保険料の算定などで顧客の発症リスクの予測が重要になる。
予測の精度向上には健康診断やレセプト(診療報酬明細書)のデータを入手し、分析する必要があり、データ購入費用や分析人材の不足といった課題に直面している。
(日本経済新聞 2018/05/17)