
明治安田生命保険と住友生命保険は学資保険や個人年金保険の保険料を4月に引き上げる。
長期金利の低迷で契約者から預かった資金の運用が難しくなっているためだ。性別や年齢によって異なるが、上げ幅は平均9~15%程度となる見通し。
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重点分野とする商品は契約者の負担増をできるだけ抑え、自社の強みをこれまで以上に前面に出す販売戦略が鮮明となる。
いずれも保険料を毎月支払うタイプの保険で、4月2日以降に契約するか更新する場合が対象。金融庁が定める標準利率が現在の1・00%から同時期に0・25%へ下がるため、各社が契約者に約束する運用利回り(予定利率)を見直すことにした。
同額の保険金を受け取るにはより多くの保険料を支払う必要がある。負担増を転嫁するだけだと保険離れを招くため、両社は販売に力を入れたい分野では事業費を切り詰めるなどの効率化で上げ幅を抑える。
住友生命では30歳男性が60歳まで保険料を払い、年60万円の年金を10年間受け取る保険の場合、月額保険料が現在の約1万4000円から約1万6000円に13%程度上がる。
払い込んだ保険料に対して受け取れる保険金の割合(受取率)も118%から104%に落ちるが、4月に保険料を改めると発表済みの日本生命保険に見劣りしない水準とした。
(2017/2/23 日本経済新聞)
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