
マネジメントに求められるのは、部下の適性と能力を見極め、得意とする仕事をやらせることだ。
適性を欠く仕事を根性論でやらせるのは、本人にも組織にもマイナスでしかない。
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「骨折り損のくたびれもうけ」状態を脱するには、工場モデル型の社会構造を根本から変える必要がある。
サービス産業型の今の社会では、多様な人材が活躍することでしか企業は成長しない。高度成長期の神話にすがる幹部には、アップルの設立者スティーブ・ジョブズの伝記を読んでもらいたい。
とがった個性を持つ異質な存在こそがイノベーションを生み出すのだ。
マネジメントに求められるのは、部下の適性と能力を見極め、得意とする仕事をやらせることだ。適性を欠く仕事を根性論でやらせるのは、本人にも組織にもマイナスでしかない。
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優れたダイバーシティマネジメントの担い手として歴史好きの僕が想起するのは、モンゴル帝国の5代皇帝クビライだ。十字軍の時代にあっても「思想や宗教など目に見えないものを理由に人の首を斬ったらもったいない。できることをやらせたほうがいい」と語り、人種や宗教を問わず優秀な人材を登用して繁栄を築いた。
社会慣習や常識にとらわれず自分の頭で考え抜いて正しいと思ったことをやり抜く。いまだ高度成長期の成功体験から卒業できない日本が、そのリーダーシップに学ぶことは多い。
(日本経済新聞 2017/03/13)
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