
三井生命保険は29日、2019年4月から社名を「大樹生命保険」に変更すると発表した。
90年以上続く「三井」の名に別れを告げる一方、三井グループの販売網などは今後も維持する方針だ。
親会社の日本生命保険と運用ノウハウ活用などを進め、契約者に支払うお金が運用益を上回る「逆ざや」の早期解消を目指す。
新社名は三井生命が約50年前から扱う「大樹」シリーズから来たもので、顧客からの知名度も高いと判断した。
社名に「日生」はつけず、コーポレートカラーは引き続き緑とする。
社名変更後も三井系の77社が所属する「月曜会」に残り、団体保険などを提供する。
三井住友銀行や三井住友信託銀行との商品の共同開発も続ける方針だ。
三井生命の18年4~9月期の銀行窓口での販売は約1万件で、うち半分が三井グループでの販売だった。
三井生命は日生が三井住友銀などから約8割の株式を買い取り15年度に買収した。
買収後も三井の名を使っていたが、このほど「三井」の商号を管理する三井商号商標保全会から商号変更を求められた。
(日本経済新聞 2018/11/30)