【トップは語る】T&Dホールディングス 生命保険のネット販売も検討
- 2018/4/10
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T&Dホールディングス社長・上原弘久さん(56)
学習院大卒。1984年太陽生命保険入社。取締役専務執行役員、T&Dホールディングス副社長などを経て、2018年4月1日から現職。長野県出身。
--1日付で社長に就任した
「当社はシニア世代にフォーカスした総合的な生命保険グループとして成長してきた。傘下の太陽生命保険では、認知症保険や長寿生存保険などが好調だ。大同生命保険では、中小企業の高齢経営者に向け、健康増進や事業承継といったニーズに応える商品やサービスを提供してきた。持ち株会社の発足から今月で15年目に入った。ここからさらに新しい収益の源泉を作っていきたい」
--新しい収益の源泉のイメージとは
「ペット保険事業のペット&ファミリー少額短期保険の収入保険料は2、3年後に50億円を超える見通しだ。そのタイミングで、現在の少額短期保険会社から損害保険会社に移行したい。ペットはシニアに生きがいをもたらす存在だ。グループの付加価値を上げるため戦略的な活用を考えたい。また、若い世代との接点を増やすため、生命保険のインターネット販売も検討したい」
--資産運用の力をどのように引き上げていくか
「今の日本の低金利環境は中期的にボディーブローのように効いてくる。毎年、償還される数千億円の資金を再投資するにしても、利回りはさらに落ちていく。今まで取ってこなかった運用リスクの手法を取ったり、海外社債への投資を強化するなど、資産運用の高度化に取り組みたい。運用部門の人材育成も強化する」
--今後の商品戦略は
「健康や長生きリスクに対応した商品を年に2、3個ずつ出していかないと、シニア向けのトップブランドを維持できない。問題は銀行窓口販売を中心としたT&Dフィナンシャル生命保険だ。銀行窓販では外貨建て保険の販売競争が激化している。グループ各社から商品開発力のノウハウを移植するなどT&Dフィナンシャルの底上げを図りたい」
(フジサンケイビジネスアイ 2018/04/10)