
日本生命保険は1日、円建ての貯蓄性商品の取り扱いを再開した。
日銀がマイナス金利政策を導入したのを受けて販売をやめていた。
運用技術の向上と、長期金利の上昇による運用環境の改善を背景に改めて販売する。
日銀は7月31日、ゼロ%程度に誘導していた長期金利に一定の変動を認めており、金融機関にも商品展開を見直す動きが出そうだ。
日生が扱うのは契約時に保険金をまとめて払う「一時払い」型の終身保険。
三菱UFJ銀行の店頭で1日から取り扱いを始めた。
契約者に保証する予定利率は、契約後15年間は0.25%。15年たった後に国債の利回りが上昇していた場合には、予定利率を見直す。
今後は金利の状況を見極めつつ、地方銀行などとも販売再開への協議を進める。
日生は2016年4月、運用難を背景にそれまで銀行窓口で主力だった円建ての貯蓄性商品の取り扱いをやめた。窓販では外貨建ての貯蓄性商品のみを取り扱っていた。
だが資産運用を希望する個人による為替リスクのない円建て商品の需要は根強く、まず部分的に販売再開に踏み切った。
(日本経済新聞 2018/08/02)