
目的がないと、いろいろな人生の岐路に当って、進むべき方向の選択ができないということです。
「取捨選択」と言ったり、「守破離」と習ったりします。人生の目的を持っている人は、選択に当ってのスピード感が早く、ダメなものを捨てていく決心も潔いものです。
日常の生活でも、家庭内でも、当然仕事においても、いろいろなことが毎日起きて、自分に押し寄せてくるものですが、それを次々にさばいて、いらないものを削いでいくには、「生きる目的」をしっかり持ち合わせていなければできないことなのです。
人生のさまざまなトラブルを「さばく」ことができる人は、目的がわかっているのです。目的がわかっているから何を捨てて何を捨てないかの選択ができるのです。
そしてその目的は、全体でひとつだけではなく、家庭ではこれ、仕事ではこれ、個人ではこれと言う風に、少しずるく小分けにしておくと、さらに選択は楽になります。
サラリーマンなら、会社はもうこれでいいというような、見つけやすい目的が見つけられるでしょう。それがわかってくれば、役員を目指して燃え尽きるなんて、何の意味もないことから開放されます。
家庭内なら、今からする料理の目的さえ分かっていれば、味か、量か、時間か、どれを優先するかなど簡単なことなのです。
目的を明確にした生き方をするとチャンスが生まれます。チャンスの神様が向こうからやって来るかもしれません。だってどう考えたって、周りから見ても、やるべきことが見えている人のほうが、何かを任せたときの成功率が高いと感じますよね。
逆に、あっちもこっちも見すぎていて、結論を出すのが遅く、何をしたいのかわからない人に、幸せになるチャンスは来ないものです。気が散った生き方をしていて、目的がない人は、ひとりで苦労を背負っているるように見え、ため息まで聞こえてきそうだからなのです。