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公的年金の「マクロ経済スライド」(2015年4月に初適用)
マクロ経済スライドって何?
日本は少子高齢化が深刻で、公的年金の現在の支給水準を維持しようとすると将来的に現役世代の保険料負担が年収の25%超にもなる可能性があることから、2004年に導入された年金の支給水準を抑制する制度。
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現役世代の保険料負担は年収の18.3%を上限(2017年まで毎年0.354%引き上げ)とし、その範囲内で支給できるように調整する。
(本来の水準より1%程度、抑制する)
公的年金の本来の(今までの)支給水準の決定の仕方は?
年金額は「物価上昇率」と「賃金上昇率」を比べ、低い方を適用する。<2015年の場合> 昨年の物価上昇率:2.7%、賃金上昇率:2.3%
⇒「本来であれば、年金額は2.3%引き上げられるはずだった」
マクロ経済スライドの適用で、どうなった?
上記の2.3%から「マクロ経済スライド:0.9%」「※過去のもらい過ぎ分:0.5%」を差し引き「0.9%」とする。
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つまり、物価は「2.3%上がっているのに、年金は0.9%しか上がらない」実質的な年金の減額となる。
※年金水準は2000~2002年度に不況対策として物価下落分を反映させなかったため、本来より高くなっていた。
この「もらいすぎ年金」を解消するため、2013年10月分から1%、2014年4月分から1%、2015年4月分から0.5%引き下げを行うこととした。
「不安の喚起」トーク事例(マクロ経済スライド)
・先般の厚生労働省の発表で、「マクロ経済スライド」が、制度発足から10年越しで初適用されることが確定し、適用幅も確定しましたね。
「物価は2.7%も上がっているのに、年金は0.9%しか上がらない。」
・年金制度、社会保障制度持続のために、たとえ高齢者であっても、痛みを分かち合うという時代に、いよいよ入りましたね。
・でも、今の高齢者の方々は、痛みと言っても1%弱、ほんのわずかで済みますが、私達現役世代は、それが10年、20年と積み重なって、非常に大きな影響、負担になる。
・2014年は、5年に1回の財政検証の年でしたが、そのシミュレーション結果が大きな波紋を読んだのは、記憶に新しいところです。
・30年後には、私達の年金は「上手く行っても2割目減りする、最悪のケースでは4割も目減りする。モデル年金でいくと…現在21.8万円受け取れる人は、上手く行っても17.7万円、最悪のケースでは、13.6万円しか受け取れない」ということでしたよね。
・「効率的に老後の積み立てをするにはどうしたらよいか?」「もっとも賢いやり方は何?」等々、情報感度の高いお客さまからのお問い合わせが、今、非常に多くなっています。
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