
目次
高齢者マーケットへの生命保険販売
目次
1、生命保険に関する全国実態調査
2、日本の高齢化の状況
3、高齢者マーケットの可能性
4、高齢者マーケットを積極的に開拓
5、アプローチツールの使い方
6、シニア向け保険の選び方8つのポイント
7、既契約世帯への徹底したアプローチ
8、本当に使える健康医療相談サービス
9、シニア世代に重要な付加価値とは?
10、最後に
1、生命保険に関する全国実態調査
平成30年度「生命保険に関する全国実態調査(速報版)」(平成30年9月発行)
・生命保険(個人年金保険を含む)の世帯加入率は88.7%と前回調査とほぼ同水準
・若年層(29歳以下)の民保の世帯加入率は72.2%と前回調査から8.4ポイント増加
・医療保険の加入率は88.5%、生活障害・就業不能保障保険の加入率は12.0%
・世帯の普通死亡保険金額は平均2,255万円であり、引き続き低下傾向
・世帯年間払込保険料は平均38.2万円と前回調査とほぼ同水準
・情報入手経路は生命保険会社の営業職員が46.5%、保険代理店やFPなどは増加傾向
・実際の加入経路は生命保険会社の営業職員が53.7%、次いで保険代理店が17.8%
・直近契約の加入目的は「老後の生活資金のため」が10.8%と前回調査から3.1ポイント増加
・今後増やしたい生活保障準備項目は、「世帯主の老後の生活資金の準備」が27.1%「配偶者の老後の生活資金の準備」が25.1%と上位を占める
・個人年金保険の給付開始年齢は後ろ倒し
2、日本の高齢化の状況
2025年には、高齢化率が30%に
総人口が減少する中で、高齢化率は上昇。2025年には団塊世代が後期高齢者となる。2060年には2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上に。
高齢者といっても、現在は必ずしも皆さんが60歳でリタイアして・・・という訳ではなくなりました。まだまだ現役で頑張って仕事をされている方も多くなり、高齢者というイメージも人によってかなり違ってきているのかもしれません。
しかし、年金生活になって収入が減少する方も多いでしょう。また老後の住まいのことを考え始める方や、自由に使える時間を楽しむために新たな生きがいを見つけたいと何かを始める方もいるでしょう。
同じく高齢の親の介護等を経験される方も多いと思います。このように様々な点で、大きく生活が変化する時期でもあります。
3、高齢者マーケットの可能性
高齢者にはどんな保険が必要になるのでしょうか。
- 死亡保険について
万一のときに遺された家族が生活に困らない資金があれば、高額な死亡保障は必要ではなくなります。葬儀費用・お墓代・ご家族への感謝の想いを準備しておくということになります。
- 医療保険について
年を重ねていくと、ますます医療保険が必要になってきます。病気やケガ等の治療日数や入院が長引き、入院手術の可能性が高まります。いまや先進医療特約は必須です。必ず保険金・給付金を受け取れる形(終身保障タイプ)になっているかが重要です。
- 老後の資金つくりについて
老後の資金つくりにも保険が利用できる場合があります。まとまった資金があれば、保険料を一括払いで支払うことでお金の運用ができる終身保険や個人年金保険等もあります。退職一時金の活用も考えられるのではないでしょうか。
4、高齢者マーケットを積極的に開拓
人生100年時代を考えて見ましょう。
・健康のこと
・生活のこと
・家族のこと
あらゆる長生きのリスクに対応する60・70歳代からでもできる準備って何でしょうか?
5、アプローチツールを使う
新たなお客さま層として、当社の主力販売層のひとつである60代以降のシニア層をメインターゲットに位置づけた募集ツールを使用することが効果的です。
ファミリー層向けの総合保障提案コンセプトを継承し、シニア層に想定されるニーズを社会保障(公的医療保険制度と公的年金制度)をベースに、不足額をお客さまと一緒に考えていく場面(ニーズ喚起から意向把握までの募集プロセス)で活用します。
特に、医療保障と遺してゆく配偶者の老後生活資金に大別し、シニア層向けに、必要な情報を、大きな活字で、コンパクトに、分かりやすく、まとめておきます。
6、シニア向け保険の選び方8つのポイント
一緒に考えてもらう8つのアピールポイント
(1)老後生活について
(2)老後の心配ごとについて
(3)老後の家計について
(4)奥様の老後について
(5)医療保障で考えておくこと・・・特定疾病保険料払込免除特則
(6)医療保障で考えておくこと・・・先進医療
(7)いつか訪れるそのときに備える・・・介護
(8)いつか訪れるそのときに備える・・・死亡
(1)老後生活について
☆お金の使い道
シニア層の方はどんなことにお金を使いたいと考えているのか?
☆セカンドライフの生活費夫婦2人がゆとりあるセカンドライフをすごすために月々いくら必要でしょうか?
☆セカンドライフの必要資金の累計
夫婦2人がゆとりあるセカンドライフをすごすために必要な資金は?
(2)老後の心配ごとについて
☆ひとり暮らしのシニア層の不安
ひとりで暮らすシニア層はさまざまな不安をかかえています。
☆ひとり暮らしのシニア層の数
ひとりで暮らすシニア層は年々増えており今後も増え続けると予想されます。☆健康寿命と平均寿命
健康的に生活できる期間「健康寿命」と平均寿命には差があります。
(3)老後の家計について
☆老後の家計収支
一般的なシニア世帯の家計は赤字になる可能性が高くなります。
☆不足分の合計金額
家計収支のマイナス分は一生でどのくらいになるでしょうか?
☆退職金の支給額
不足分を退職金だけでカバーすることはできるでしょうか?
(4)奥様の老後について
☆男女別の平均余命
男性より女性のほうが長い平均余命
☆奥さまが「ひとり」になる期間
長期にわたって奥さまがひとりで過ごさなければならない可能性もあります。
☆「必要資金」のシミュレーション
奥さまがひとりで暮らすために必要な資金を計算してみましょう。
(5)医療保障で考えておくこと・・・特定疾病保険料払込免除特則
☆払込免除事由拡大
急性心筋梗塞・脳卒中で手術を受けたときも払い込みが免除されるようになりました。(各社の払込免除特則によって内容は違います。)
☆本当大変なときに役に立ちますか?
保障の範囲について既契約の内容はしっかり調べておきましょう。
☆3大疾病にかかる可能性
やっぱり高齢になってからが重い病気で倒れるリスクは高くなります。
(6)医療保障で考えておくこと・・・先進医療
☆厚労大臣が定める高度な医療技術
2018年7月現在で92種類の医療技術がありますが、その費用は高額となる場合があります。
☆技術料は全額自己負担
先進医療にかかる医療費の例を参考にしてください。
☆先進医療給付金直接支払サービス
先進医療給付金を医療機関に直接お支払いするサービスです。
(7)いつか訪れるそのときに備える・・・介護
☆介護前払特約
「介護前払特約」を付加していれば、約款指定の要介護状態になったときに保険金を前もって受け取ることができます。
☆介護サービスにはお金がかかります
さらにご家族にさまざまな負担がかかることもあります。
☆65歳以上の約7.8人に1人が要介護状態に
ご夫婦のどちらかが介護状態になることは、十分に考えておかなければならないことです。
(8)いつか訪れるそのときに備える・・・死亡
☆死後に発生する費用
万が一のときに必要な費用はどれくらいでしょうか?
☆相続税と生命保険
税法の改正後、相続税を支払う方が増えています。生命保険を活用することで相続税を軽減できる場合があります。
☆ご家族への感謝の想いを形に
ご家族にどのような形で感謝の想いを伝えますか?
7、既契約世帯への徹底したアプローチ
契約応当日、年末年始、定期訪問、お手続き、お近くに寄ったもので、等々…様々な訪問目的(手法)があります。
「ご家族登録サービス」を積極的に活用する
ご家族登録サービスの特長の説明を行うことで、個人情報の問題があるため、従来は聞けなかったことも家族を登録することにより確認できる。また、契約内容変更の書類の請求もできる。
更に、大規模災害となった際には、登録家族にTELするため、重要な案内等を受領いただくことができる。同居の家族の場合、大規模災害は発生した場合、二人とも災害にあってしまうかもしれない。
そのために、登録できる家族は2名となっている。ひとりは配偶者、もうひとりは親兄弟としたほうが効果がたかい。参考までに指定代理請求人との比較を掲載。幅の違いをご説明する。
ご家族登録サービスと他の保全訪問との決定的な違いは
①無料で新たなサービスに加入できる⇒出口の重要性を話すことで信頼獲得!
②必ず身近なご家族の情報を入手できる ⇒登録家族への紹介に繋がる!
8、本当に使える健康医療相談サービス
☆無料のサービス
お客さまの中には、健康医療相談サービスが無料で付加されていることを知らない方がいます。
さらにその内容を熟知している方は、とても少ないのではないのでしょうか。
☆お知らせ活動
健康医療相談サービスのお知らせ活動をするだけで、ご家族の追加の補償を検討される方や、ご紹介をしていただける方がいらっしゃいます。
9、シニア世代に重要な付加価値とは?
☆健康に関するサービスの提供
保険金・給付金支払以外に、健康に関連するサービスである「健康医療相談サービス」などをお客さまに提供する。対象商品の販売増加につながる。
☆お客さまの満足度を高める
「ご家族登録サービス」など付帯サービスを付加することで、生命保険商品以外での差別化が可能となり、ご紹介等を通じて販売増加につながる。
10、最後に
4人に1人が65歳以上の高齢者という時代になり、「高齢者市場」に巨大なビジネスチャンスが広がっています。確かにボリュームは大きいのですが、「高齢者」には65歳の人もいれば90歳を超える人もおり、2世代以上が含まれています。また、生活レベルや健康状態も多様であり、十分な情報収集が必要となってきます。
わたしたちができること
☆効果的な情報提供
お客さまは常に自分にとって役に立つ情報を求めています。
自分と家族にとって重要で効果的な情報を提供してくれる営業マンに対して深い信頼を寄せてくれます。
☆シニア世代の強い願い
「分からないことを教えてほしい。」
給付金や保険金の請求の仕方などにも不安を覚えている方がいらっしゃいます。
常に声をかけてくれる面談機会の多い相手に特に好意をもって接してくれるものです。
↓
高齢者マーケットの開拓には、ここに記載したような内容を、募集人の営業サイクルの中に具体的な行動施策として徹底することが重要です。
最も成果の出やすいと考えられるのは、既存の顧客情報を大量に確保し組織的な活動を推進してきている保険代理店です。
金融機関系、損保系代理店など、生損問わず既契約を大量に保有し、既契約者アプローチを積極的に進めている組織は、さらに高齢者マーケットの開拓を意識的に行うことで圧倒的な成果が期待できます。
つまり、アポの取れる既契約者の中で、高齢者または高齢者家族がいる家庭への開拓が、成果率を上げるためには非常に有利です。