病気とお金を考える

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身近な病気と言われている「がん」についてのお話。

現代では、おおよそ2人に1人が、がんと診断され、約3人に1人が、がんで亡くなると言われています。

手術や薬を含め、医療の進展があるのにもかかわらず、年々「がん罹患者」は増加傾向にあります。

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パーセンテージで言うと男性が61.8%、3人に2人、女性が46.0%ということで、およそ2人に1人です。

「がん」にはかからないと思っている方が多いかと思いますが、先ほども見たように、「がん」という病気は身近な病気です。

1975年、今から約40年前が男女合わせて、約20万人。

2012年では約86万人ですから、なんと、約4倍です。

そこでここからは、私たち、そして身の回りの大切な人が、もしガンになったときにも、

慌てず騒がず、「完治までの治療を、不安なく行っていただくためにしっかり準備をしましょう!」というお話です。

ガンになった場合、2つのリスクがあります。

「医療費が高額になるリスク」

日進月歩の医学の進歩。特にがん治療については、世界中でさまざまな、研究が行われています。

ガンになった時に、いったい、いくらぐらいの治療費負担があるのでしょうか?

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また、そもそもどんな治療方法が受けられるのでしょうか?

身近な保障でもある、健康保険は、手厚い保障なのでしょうか?

さらに、クオリティーオブライフ(生活の質)を向上させるためには、どのような費用がかかるのか?

「医療費のリスク」についてお話いたします。

がん治療の現状は、外科手術、それに伴う化学療法、ようは抗癌剤治療、放射線療法です。

外科手術は、患者さんの身体へ負担が大きく、他の2つは副作用がでる可能性があります。

転移や再発防止などに課題があります。

がん治療の現状は、外科手術、それに伴う化学療法、ようは抗癌剤治療、放射線療法です。

外科手術は、患者さんの身体へ負担が大きく、他の2つは副作用がでる可能性があります。

転移や再発防止などに課題があります。

「収入が減少するリスク」

実は、治療後の話については、今まであまりスポットがあたりませんでした。

あまりにも現実的で、考えたくない実情が待っているお話だと言えるからかもしれません。

治療後、どのような実情が待ち受けているのでしょう?

健康保険の適用の範囲は、ご存知でしょうか。

診療は大きく、1.保険診療と2.自由診療、3.先進医療に分けられます。

この1番の保険診療が高額療養費制度に該当する診療になります。ほとんどの治療はこの保険診療でおこなわれますが、最近話題になっている治療に自由診療というものがあります。

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これは、健康保険は使えないけれど、全額自己負担であれば最先端の治療も受けることができるというものです。

この自由診療は、保険診療とは同時におこなえません。混合診療の禁止といわれるものです。

もし同時におこなうと、保険診療部分も全額自己負担になります。

しかし、厚生労働省によって認められている先進医療については、健康保険は使えないけれど、技術料について全額自己負担であれば最先端の治療も受けることができるというものです。

自由診療との違いは保険診療と同時におこなうことができますし、同時におこなった場合も保険診療部分は健康保険が適用されます。

高額な先進医療の場合は、約300万円の治療費がかかるものがあります。

その約300万円は自己負担となりますが、同時にその他の部分は健康保険が適用されるという違いがあります。

 

自由診療

がん治療法の自由診療の一例として、「免疫療法」という治療法をご紹介します。

「ƒΏƒΐ(アルファ・ベータ)T細胞療法」「腫瘍内局注樹状細胞療法」「ペプチド感作樹状細胞ワクチン療法」という治療法があります。

これらの治療は、いずれも体内にワクチンを直接注入し、T細胞の活動を促すことにより、人間の身体にもともと備わっている免疫力を活性化することでがんの治療効果を高めるというものです。

ほぼ副作用はなく、安全性が確認されている治療として、現在、世界規模での研究が、急ピッチで行われ、注目されている治療法なのです。

しかし、基本的に、自由診療による治療となりますので、治療費は150万円以上と高額になります。

免疫療法のお話がでましたので、最近話題となりました、タイムリーなお話を1つ紹介させていただきます。

オプジーボというお薬をご存知でしょうか。オプジーボが話題になっている理由は、大きく分けて2つです。

まず、その効き方の仕組みが今までの薬とまったく違うという点にあります。

そしてもう一つは、年間1,500万円以上かかる場合がある超高額な薬であるにもかかわらず、健康保険の適用を受けられる、ということなんです。

オプジーボは、人間の身体が本来持っている、がん細胞を叩く力を、もう一度発揮させてくれる薬なんです。

すなわち、免疫を強化することができるお薬というわけなんです。一部の皮膚がんの治療に効果的、ということだったのですが、

肺がんについても効果があるこということが承認されて、肺がん治療にも保険適用となりました。

さらに今後、腎臓がんなど他のがんへも適用も拡大される見込みだということなんです。

この夢のような薬なのですが、年間約1,500万円という、薬価がつきました。この薬価が、自由診療ではなく、保険診療適用なので、患者さんが支払う医療費は、最大でも年間200万円程度、ほとんどの人は、100万円かかりません。

つまり、約1,500万円もの額が、保険事業者の負担、要するに、国庫の負担となるわけです。

もちろんこの薬が、すべてのがん患者の治療に効果的なわけではありません。

また薬を「投与」、するわけですから、副作用が出る人もいます。まだまだ万能薬ということではないようです。

先進医療

どのような治療方法があって、費用はどのくらいかかるのか?

ガン治療で有効な先進医療である、「重粒子線治療」「陽子線治療」で見ていきましょう。

厚生労働省の資料によると、平成28年度(平成27年7月1日~平成28年6月30日)実績で、重粒子線治療は1,787件、陽子線治療は2,016件もの実施があります。

その費用は、重粒子線治療で約309万円、陽子線治療で約276万円となっています。この費用が、自己負担です。

いかがでしょうか??

費用は高額ですが、この治療法で、体に負担をかかえることなく、根治が可能になるのであれば・・・。治療の選択肢の1つとしておきたいですよね。

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実は、民間保険会社の医療保険やがん保険には、先進医療で治療した場合の治療費の給付を受けることが可能な商品が数多くあります。

給付内容や給付金の上限など、内容は保険会社によって異なりますので、要チェックです。

例えば、費用の払い方1つとってみても、かなりの違いがあります。

提携している病院に直接支払ってくれる会社もあれば、一度患者さんが、建て替えで支払わなければならない会社もあります。

重粒子線は放射線療法のひとつです。

メスを使わないので、身体への負担が小さく、さらにがん細胞の病巣のみを、ピンポイントで破壊することの出来る治療法です。

一般的な放射線療法は、体表面の近くで多くの放射線が照射されるのに対し、重粒子線・陽子線は体の奥深くで放射線量が最大になるという特徴があります。

そのため、体の表面にある正常組織へのダメージを抑えて、がん病巣のみを集中的に破壊することができます。

放射線よりもさらに、身体へのダメージを抑えた治療法と言えるのです。

身体を傷つけることなく治療をすることが可能な効果的な方法と言えます。

先進医療治療が、もし自分にマッチしているのであれば?受診できる準備はしておきたいですね。

重粒子線治療施設は、現在、この治療が受けられる病院は、 群馬大学医学部附属病院、千葉県の量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所、兵庫県立粒子線医療センター、佐賀県の九州国際重粒子線がん治療センター、神奈川県立がんセンターの合計5箇所となっております。

この治療の平均費用は約309万円です。

手順としては、まずはじめに、治療を受けている医師に、患者さんが相談します。

そして、相談後、患者さんが、先進医療での治療を希望し、先進医療を行っている医療機関の専門医により、その先進医療技術の必要性・合理性が認められた場合にのみ、治療が受けられます。

これは先進医療のすべての医療行為で、共通です。

先に患者さんからの相談が必要になる・・・。このキーワードは重要です。

実際にガンの告知を受けた時に、患者さんのほとんどが、最初に診てもらった病院、もしくはその病院からの紹介先での医療機関にすべてお任せとなりがちです。

人生で様々なことが起きたとき、ほとんどのことは、自分で選択して決断をするのに、命に関わることでありながら、医療機関に依存してしまう・・・。

先進医療のところで、お話しましたが、「患者さんからの申し出」という流れがないと、その病院で選択が可能な治療法以外が選択されることは、まずありえないのです。

自由診療も先進医療も、先生側からの提案があるというケースは、非常に希です。

どのような治療方法があるのか?

受けたい治療はないか?

その治療を受けるのに、どのくらいの費用がかかるのか?

その道の名医はいないのか?

そんな先生の治療は可能なのか?

本来、あるはずの、治療の選択肢が、存在することすら知らないまま、他人任せで治療を始めてしまうケースも少なくありません。

セカンドオピニオンという言葉を聞いたことはありますか?

セカンドオピニオンとは…

納得のいく治療を受けることができるように、現在主治医から受けている診断,提案されている治療方法などについて他の医師に意見をもらうことです。

メリットとしては

 ①新たな治療法の選択肢が広がる。

 ②自分の病状に最もふさわしい治療方法にたどりつく可能性がある。

 ③他の医師の意見を聞くことにより、「安心感」が得られる。

なお、主治医を変更することや転院することが目的ではありません。

セカンドオピニオンを自分自身で選べる状況にありますでしょうか?

例えば、医療費の負担に備えるための、医療保険やがん保険ですが、「入院したら日額いくら支払われるか」ということだけではなく、セカンドオピニオンのサービス付帯されているものと、そうでないものがあることをご存知でしょうか?

様々な情報源を持つこと、本当に大切なんです。

公的医療保険制度の自己負担

健康保険に加入しておりますと、さまざまな公的医療制度の恩恵を受けることができます。

公的医療制度の自己負担割合は、現状、3割が自己負担となっています。

例えば100万円の支払いの場合、70万円が公的医療保険からの給付となり、残りの30万円が自己負担ということになります。

そして、自己負担額30万円のうち、1ヶ月の医療費が一定額を超えた場合、超えた部分については、高額療養費として、払い戻しを受けることができます。

同じ人が同じ月、同じ病院で掛かった治療費は、自己負担の限度額が決まっており、限度額以上のお金は払わなくていいという国の制度です。

例えば、70歳未満で収入が約500万円の場合で、1か月の間に何かしらの病気で入院したり手術を受けたりで、治療費が100万円かかったとします。

私たちは健康保険証を持っていますので、病院での支払いは3割負担の30万円ですが、それだけではありません。

この自己負担限度額の算式に100万円を当てはめると、87,430円となります。これが、1か月の医療費の上限額です。

治療費に100万円掛かっても、自己負担額は87,430円です。窓口で30万円払ったことを申請した場合は、差額の約21万円は、2、3か月後に戻ってきます。

さらに、あらかじめ入院することがわかっていれば、限度額適用認定証というものがあります。

先ほどの例でいうと、窓口の支払いが30万円ではなく、87,430円で済むような仕組みのことです。

ただし、食事代は高額療養費制度の対象外になる場合もありますし、先進医療や差額ベッド代、交通費など入院に際してはさまざまな費用がかかる場合もありますので、ご注意ください。

特に生活習慣病のように、それが3か月、半年となると、費用もかさんできますので、国の制度と医療事情などをふまえておくと、より安心なのではないでしょうか。

そんな中、忘れがちな費用が治療後(手術後)の費用、要するに雑費です。

雑費というと、その他の費用という感じは否めないのですが、どんな治療方法を選択したかにかかわらず、必要不可欠な費用です。

がん罹患が以前のような、通常の生活に戻れないことも少なくありません。

治療のために、通院・継続治療をすることがほとんどです。

そんな中で、治療費以外にかかるコスト、例えば、抗がん剤治療などの後遺症で毛髪が抜け落ちた場合、ウィッグ(かつら)を購入される方も多くいらっしゃいます。

ウィッグ(かつら)にかかる費用は様々ですが、数十万円になるケースもあるようです。

また、治療にかかるお薬代が毎月数万円、病院に通院する交通費が毎月数万円かかるケースもあるようです。

そして、最も大変なのは、病気をしてもしなくてもかかっていた費用、家族の生活費や住宅ローン、教育資金などの普段どおりの生活費が必要になります。

これらの費用は切実な問題です。

がんの恐ろしいことは、再発です。

一旦治療が落ち着いた後の定期的な経過観察は、精神的にも負担がかかると共に、再発が分かった場合、また治療費や雑費のことまで考えなくてはいけません。

では、ここまでをまとめてみます。

今後がん治療は、免疫治療など、さまざまな研究がどんどんすすみ、選択できる治療法がますます増えてくることでしょう。

がんという、大きな病気にかかりますと、治療にお金がたくさんかかります。

そして、そのための準備が必要です!

「収入のリスク」

医療費が多額になると予想して、医療費については、医療保険に加入している方は多いのですが、日額いくら、手術給付金がいくら、という保障ではとうてい賄えないリスクがあるということを、知ってほしいのです。

たくさんの現場をみてきまして、ガンは完治した。さぁ社会復帰だ、職場復帰だとなるのですが、現実は大変厳しい現状が待っています。

ガンにかかった、その後、21.3%の方が、なんと、今までのお仕事を退職されています。

また、個人収入を見てみると56.8%もの方が、収入が減ったという統計がでているのです。

『収入そのものの減少』の、リスクを考慮しなければならないということなんです。

一般的に、がん治療というと、治療費の方に目が行きます。

治療費については、医療保険に加入している人が多いかと思いますが、収入も減るかもしれないというリスクを、忘れてはならないのです。

治療費で支出が増えるなか、収入が減るわけですから、まさにダブルパンチとなります。

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生命保険文化センターが平成28年に行った、《ケガや病気に不安を持っている人へのアンケート》の上位には、「家族への負担」や、医療費の不安」がきています。

しかし、2つ目のテーマである「収入減」つまり、以前のように仕事に復帰できるかわからない、という回答は、下位にきているんです。

医療費のリスクは、顕在化しているのに対し、収入減のリスクについては、とても大きなリスクがあるにもかかわらず、顕在化していないと言えるんです。

治療後については、あまりイメージできていないようなんです。

がんなどの重い病気にかかると、療養による休職や配置転換、時短勤務などによって、収入が減ることはありえますし、場合によっては、退職だって考えられます。

生活水準の変化は否めません。

生活水準の変化というのは、家計に直で影響を及ぼします。

まず治療や療養が最優先ですから、それに伴い、収入が減る場合があります。

支出のほうは、生活費・教育費・住宅ローンなどの、従来の出費に、治療費・雑費などの、支出がプラスされることによって、今まで保っていた、収支のバランスが、とれなくなってしまう場合があります。

公的制度には、「傷病手当金」という制度があります。

この制度は、健康保険などの被保険者が病気やケガなどのために、働けなくなり、事業者から十分な報酬が受けられないときに、支給される公的な制度です。

一定の給付条件を満たすことができれば、原則、1日あたりの報酬額の3分の2×休業日数の額が支給されることになります。

その期間は最大で1年半、受け取ることが可能です。

しかし、公的保険は期間限定で、それ以上のものが支払われるわけではありませんし、復職しますと、この手当はそこで打ち切られてしまいます。また、国民健康保険には傷病手当金はありません。

なので、収入減はもちろん、治療費のカバーも必要なわけです。

特に30代、40代は、出産・子育て・親の入院・介護準備などなど、いろいろな出来事が重なる世代でもあるわけです。

お金の流れを見ても、収入も増えていくと同時に、子供の教育資金や住宅ローンなど、支出も増えている時期と言えます。

収入と支出のバランスを保つための準備が、最も必要な時期とも言えるのです。

がんは治療費が高額になるケースが多いのです。

さらに、どんどん新しい治療法が発見され、選択できる医療行為は増えていくことでしょう。

治療法はあるけれど、お金がなくて選択できない・・・、これは避けたいところです。選択肢確保のために、準備は健康なうちにということです。

そして治療後は、収入減となるケースが多い、ということです。

退職を余儀なくされることもありますし、公的な保険では賄えないような、収入の減少は否めません。

さらに、通院しながら治療するという現状の中で、通院治療費、お薬代、交通費など、毎月の出費となる場合が多く、収入減があれば、なかなか辛い状況です。

これらのリスクも考慮しなければなりません。

がんになっても、以前と変わらない生活を送るために、準備が必要です。

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