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- 4.本気で伝えたいことは、11回話してみる
4.本気で伝えたいことは、11回話してみる
- 2017/2/21
- Ⅰ.心理学を武器にする, 営業の心理学
- ラベリング, 11回

目次
人は、あなたの話を鵜呑みにはしてくれません。
最初は疑ってかかります。同じ話を何度か聞いているうちにそんなものかもしれないと思ってきます。
あなたと相手との関係でその回数は違ってきます。1回話しただけで理解してくれるとしたら、よっぽど愛情が深く常にコミュニケーションを取り合っている関係です。
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3回で伝わったとしたら、これも関係は深いのです。私は、5回から7回同じことを話して、そうかもしれないと思ってくれる人は普通だと考えています。
本気で伝えたいことがあれば、11回同じことを真剣に伝えるべきです。そのくらいでないと本気度は伝わりません。
人の発する言葉によって、自分の行動が変わってしまうことがあります。
自分が尊敬する人の言葉であったらすぐにでも行動が変わるかもしれません。
一般的には、職場内とかであっても、繰り返し言われ続けると本当にその通りに行動してしまうことがあります。
これをラベリング・テクニックと呼びます。
言葉で人の行動が変わるのですから、このラベリング・テクニックは使い方によっては、良い方向にも悪い方向にも誘導してしまうことがあります。
悪い使い方の例では、
健康な人に、朝から会う人が順番に午前中いっぱい、「あれ、顔色が悪いね、病気なの」と声をかけ続けます。
そうするとまったく健康だった人が、熱を出し寝込んでしまうということがあるのだそうです。
言葉によって「意識付け」と言うラベルを貼ることで人の意識を変える手法であるため、ラベリング・テクニックと呼ばれています。
良い方向に使うと、職場内であなたが他人から「周りに気配りができる人だね」と言われ、それがひとりだけでなく機会あるごとに、何人もの人から同じようなことを言われたら、「ああ、俺は、気配り人間なんだ」と認識して、そのような行動をとり始めます。
このように、他人から言われ続けられると本当にそうなってしまうのです。
生命保険の販売における営業現場では、これをどう生かして使うことができるでしょう。
当然良い方向に導かなくてはならないわけですが、例えば、「家族想いのあなた」というイメージをラベリングしてみたらどうでしょう。
「奥様の夢を実現してあげたいとか、お子様の将来のことをそんなに考えていらっしゃるなんて素晴らしいですね。」
「本当にご家族思いのご主人ですね。」
これを何度か繰り返します。
「お嬢様のお誕生には何かプレゼントしましたか。」
「ええ、そんなことまでなさるんですか、いやあ本当にご家族思いなんですね。」
これによって、「自分は家族想いの主人だ」と思ってしまい、それを否定できない心理状態になるのです。
そして、「ご家族思いのご主人だからこそ、こういった形で保険の準備をされないといけませんね。」という言葉に逆らえなくなってしまいます。
社会的証明とラベリング・テクニックは組み合わせて使うと効果的です。
「ご家族思いで将来展望がしっかりしている人はみんな生命保険によるリスクマネージメントをしている。」
「その人たちのほとんどが、プロのファイナンシャルプランナーに相談している。」
「あなたも同様に人生に対するリスクマネージメント意識の高い人だ」
と伝えることは、相手のプライドをくすぐり、成果につながりやすくなります。